「まさか！」という高額買取。ハイエンドメーカーAccuphase C-270

発表直後から称賛の声とともに迎え入れられたAccuphase C-280の後継モデルとして、このC-270が誕生しました。

Accuphaseの十八番とも言える全段カスコードA級プッシュプル構成を採用し、さらにDCサーボ回路が全てのユニットアンプに搭載され、出力のゼロ電位が正確に保たれることによって、原音に近い高い再現性を実現させています。

他にも左右のチャンネルにそれぞれ専用の電源トランスが用意され、各ユニットアンプ専用の定電圧電源を通す「マルチプル・パワーサプライ」方式の採用など、技術的なトピックスは枚挙にいとまがありません。

最近はレコード人気が再び急上昇していることもあり、C-270の様なアナログ・ディスクの再生に重きをおいたイコライザーアンプには注目が集まっています。
近年のモデルはデジタル音源重視の傾向にありますが、レコードがまだまだ現役だったころのアンプには、その再生に力を入れたモデルが多く存在しました。
その中でも特筆すべき性能を有しているC-270を、レコード専用器として購入するのも選択肢のひとつではないでしょうか。

C-270は楽曲そのものの質感や空気感を大切にしたリアルな表現傾向で、まるで一音一音を手に取ってしまえるような原音再生に忠実な性格を有しています。
エネルギッシュでホットなサウンドではないのですが、かといってロックやジャズが不得意というわけでもなく、音が持つ熱量をしっかりと描き切り、聞き手に演者の想いを確実に届けてくれる、良き仲介者の様なアンプと言えるでしょう。