「まさか！」という高額買取。ハイエンドメーカーAccuphase C-280

1982年にCD販売が始まると、各オーディオメーカーはデジタル音源に対応した製品を発表し始めました。
同年にAccuphaseが発売したプリアンプC-280もアナログ再生をブラッシュアップしつつ、CD再生も同等になるよう目指して作られたモデルです。

C-280の回路はAccuphase伝統の「全増幅段A級プッシュプル」に「カスコード方式」が組み合わせられた構成になっており、高域特性やSN比が大幅に改善されています。
左右合計6個のケースに収容された各ユニットアンプはDCサーボ方式が採用されているほか、専用の定電圧電源が搭載された「マルチプル・パワーサプライ方式」が組み合わされて、広帯域にわたる低インピーダンス化を実現しました。

また、ユニットアンプと定電圧電源部はアルミハウジングに収納されて、振動による共振などをシャットアウトするようになっています。
当時のメイン音源であったレコード再生においては、イコライザーアンプ部に特別開発したシルバード・マイカコンデンサーを採用して低ノイズ化を実現しました。
前作のプリアンプC-200Xは初代のC-200を想わせるクラシカルな外観をしていましたが、C-280から現代のAccuphaseプリアンプに連なるデザインになりました。

アナログ全盛期のフラッグシップ機だけあって、C-280によるレコード再生は素晴らしいものがあり、MCカートリッジ用として手元においておくオーディオファイルもいるほどです。