「まさか！」という高額買取。ハイエンドメーカーAccuphase E-305V

1987年、爆発的人気を博したプリメインアンプAccuphase E-305に一層の磨きをかけて開発されたのが、1991年に登場したE-305Vです。

E-305に引き続きE-305Vでも「セパレートアンプの品質を実現」することが目標とされましたが、今回の目玉はパワーアンプ部の出力段にパワーMOS FETを採用したことです。
出力素子にNチャンネル・パワーMOS FETおよびPチャンネル・パワーMOS FETを採用し、それぞれを並列接続することで8Ω負荷で130W/ch、4Ω負荷で180W/chの大パワーを供給します。
また、パワーMOS FETのドライバー段にカスコード接続を採用することで、広帯域・広リニアリティの理想的な駆動が可能となりました。

MOS FET以外の注目点として、新開発のボリューム機構が挙げられます。
E-305Vのボリューム機構は、一風変わっており、抵抗体が回転し、ブラシの部分が固定されて端子として直接外部に出る構造となっており、金属接合部分も5ヵ所から3ヵ所に減らされて音質向上が図られています。

バブル全盛期に登場したE-305Vは物量投資された贅沢な設計がされており、その音質も現在のプリメインアンプにも負けない優れたものです。
フロントやサイドパネルなど外観の豪華さもあり、いまだにメンテナンスを続けながら愛用されている機種となっています。