「まさか！」という高額買取。ハイエンドメーカーAccuphase P-102

今から約30年前になる1987年に発表された、このA級ステレオアンプ、Accuphase P-102は、全段プッシュプル・パワーアンプを2台ブリッジ接続するという完全バランス方式が採用されており、左右合わせると合計4台のアンプが使用されたモデルです。

このP-102にもバランス伝送が採用されていて、これは原理的に外部ノイズを遮断し、アンプ側で発生する歪を除去することで、ピュアで曇りない信号伝達を可能にするという、Accuphaseが最も得意とする方式です。

ドライブ部にはAccuphaseの独自開発によって誕生したパワーMOS FETドライブが採用され、スイッチングひずみの無い信号電圧を正確に出力段へ送り込みます。
出力値は70W/2Ω、80W/4Ω、50W/8Ω、25W/16Ωとなっており、電源部は左右を完全に分離させたモノフォニック構成で、A級タイプとしての理想形を具現化しています。

音の傾向はAccuphaseの製品らしく原音ソースに忠実でニュートラルな響きです。
押し出すようなパワフルさはありませんが、情感表現が不得意といったわけではなく、立体的で豊かな音場表現に優れており、リアリティを十分に感じさせてくれる音作りになっています。

古いモデルなのでメンテナンスに気を使う部分はありますが、今の時代でも色あせることのないパフォーマンスを持つP-102はパワーアンプの入門機としても最有力候補になります。
価格としても導入しやすくなってきたため人気が高く、見つけたら決断は早い方が良いかもしれません。