「まさか！」という高額買取。ハイエンドメーカーAccuphase P-500

1985年に入るとCDの販売数が徐々に大きくなり、アナログ再生に特化していたオーディオファイルもデジタル音源再生に強く意識を持つようになりました。
このような動きに対し、Accuphaseは「新しいデジタル・オーディオ時代に向けて開発した」ステレオパワーアンプのP-500を発売しました。

P-500は1200VAの大型トロイダルトランスをベースに、コレクター損失150Wのトランジターをチャンネルあたり12個用いて、6パラレル・プッシュプルの低インピーダンスで強力な出力段を構え、8Ω負荷で250W/ch、2Ω負荷で500W/chという強力な出力を可能としました。

回路構成では「全増幅段完全プッシュプル」をベースとして、ドライブ段までの全てをカスコード接続しています。
ドライブ段は完全A級化されており、出力段をドライブする素子にはMOS FETを採用して、小信号レベルにも対応できる品質を実現しました。
P-500には60dB～+3dBのパワーレンジを直読できるアナログ式メーターが搭載されており、このメーターが機能だけでなく外観を特徴付けるアクセントとなっていています。

P-500は超弩級アンプではありませんが、Accuphaseらしいバランスを取れた音を出し、日本製の優れたリファレンスアンプとして人気を博しました。