2018年に発表されたAIRTIGHT ATC-5は、真空管とアナログに対して強いこだわりを持つAIRTIGHTが、自信を持って送り出したフォノイコライザー内蔵のステレオコントロールアンプです。
すでに創業30週年を迎えているAIRTIGHTにとっては、初代モデルであるATC-1からマイナーチェンジが続いていた中で、初めてのフルモデルチェンジと言っても良い変化を遂げています。

フォノイコライザーにおいて2系統の入力を持たせて、12AX7を3本使用したNF-CR型を採用しています。
低域をNFに高域をCRにする構成によって、相互干渉を回避し、正確なRIAA特性を確保できるようになっています。
特に最低域のカーブのコントロールに優れており、古いレコードで問題になりがちな反りなどの影響を排除することに成功しています。

ラインアンプ部を見ると、12AT7によるオーソドックスな2段構成を取り、デカップリングを徹底することで、各部の干渉を避けています。

ATC-5のサイズは、幅400mm×高さ90mm×奥行260mm、質量9Kgととてもコンパクトなサイズですが、この中に無数のパーツが組み込まれているのですから驚きですね。

シャーシは肉厚スチールのモノコック形状を採用して、PCボードを排しています。
純銅製の基板を吊り下げ式のインナーシャーシに取り付ける手の込んだ作りをしています。

一つ上の次元の違うサウンドを楽しみたい、そんな方は、ぜひATC-5を検討してみてください。