数々のハイエンドオーディオ製品を開発しているESOTERIC(エソテリック)は、現在ではカンパニーとして独立をしていますが、もともとはTEAC社の1ブランドでした。
その時代に、ESOTERICが世界に誇るデジタルデバイス技術VRDSが誕生し、その後さまざまなモデルに搭載されることとなり、その初期モデルの1つが、CDトランスポートP-0です。

P-0以降、ESOTERIC の伝統技術となったVRDSは、ディスクを高精度ターンテーブルに密着させ、ディスクの反りや歪みを矯正した上で、ピックアップ光軸を常に垂直に保つメカニズムです。
また、ピックアップ部は、サブミクロン単位での精密な駆動が可能なロスレス・スレッド送りを導入しているほか、高トルクスピンドルモーターや高精度で厚みのある鋼鉄製のブリッジなどが使用され、正確な信号読み取りを支えています。
さらにデジタルサーボで、トラッキング、フォーカスシング、スピンドルサーボについて最適なポジションが設定可能になったことに加え、トランスポート部とセパレートになった電源部は、出力・サーボ・ディスプレイそれぞれに対応した専用トランスを搭載しています。

シャーシ部分は、剛性の高いアルミ製で、ピンポイント4点支持などの仕組みで共振を排除しており、発売当時のESOTERICの技術をふんだんに投入したP-0の音は、解像度が高い上に芯が強くスピード感を存分に味わうことができるでしょう。