KRELL PAM-3は、PAM-2やKRS-1の後継機種として開発された、第3作目のステレオプリアンプです。

KRELLのプリアンプはPAM-1に始まりますが、これは発売当時からフォノ再生を念頭に置いたものでした。
それからPAM-2やKRS-1を経て開発されたPAM-3の登場で、ようやくCDなどのデジタル音源の再生に焦点を当てたモデルが誕生しました。

PAM-3にはMMとMC両方のカートリッジ用アンプが内蔵されており、さらにMCの入力は5Ω～1kΩまで9段階切り替えが可能となっています。

電源部はPAM-2と同じように本体と分かれており、内部で左右のチャンネルを独立させて電源供給を行っています。

CD入力には専用のバッファアンプを使用し、他の入力信号の干渉を回避するとともに、独自の位相補正回路を装備することにより、高音質を確保しています。
CDプレーヤーに起こりがちな問題として、内蔵するフィルターの干渉により、周波数の位相が乱れるというものがありますが、PAM-3では、左右のチャンネルに設けられた8個のスイッチを切り替えることにより、接続されるCDプレーヤーの位相を補正してこの問題を解消しています。

主なスペックは、全高調波歪率Phono:0.01％以下・Tuner:0.002％以下、周波数特性：20Hz～20kHz -0.005dB(AUX～Pre Out)、SN比(IHF-A)：Phono:95dB・AUX:100dB、外形寸法：【本体】幅483×高さ67×奥行342mm、【電源部】幅75×高さ80×奥行228mm、重量【本体】約4.4kg、【電源部】約1.6kgとなっています。