「まさか！」という高額買取。ハイエンドメーカーLUXMAN LUXKIT A3400

LUXMANが1970年に発売したCL35はMarantz #7を参考に作り上げられ、現在も同社を代表する真空管式プリアンプの銘機として知られています。そのCL35をさらに高機能化し、1974年にキットとして販売されたのがLUXKIT A3400です。

A3400のイコライザー回路はMarantz #7を参考としたK-KNF型が採用され、3段目のカソード抵抗を33kΩと3.3kΩに分割することにより、超高域でのNF量が最小で済むように設計されています。

トーンコントロール回路にはLUX方式のNF型、出力回路にはカソードフォロアが採用され、高域と低域の相対バランスを調整するリニアイコライザーは、2段構成のP-K NF型フラットアンプ部に組み込まれています。

様々なアクセサリー回路を搭載したA3400は、超多機能プリアンプとして人気を博し、完成品もCL30として発売されました。斜めに傾けられたフロントパネルには多種多様なスイッチとダイアルが搭載され、ウッドケースに収められた外観はMarantz #7にも負けない機能美を備えています。

A3400の内部はプリント基板が多用されているため、メンテナンス性に多少の難がありますが、端正で温かみのあるサウンドを聞くと修理してでも使い続けたくなる一品です。