「まさか！」という高額買取。ハイエンドメーカーLUXMAN LUXKIT A3500

LUXMAN LUXKIT A3500は、同ブランドのこだわりを随所に感じさせる管球式メインアンプキットとして、1972年2月に販売されました。
内部を開けてみても、今となってはあまりにシンプルすぎるデザイン性に、逆に心配になるほどですが、そこにLUXKIT A3500の真髄があるのです。

出力トランスに注目すると、SQ38FDやMQ60などにマウントしているOY15型を採用。
出力管に6CA7を用いたプッシュプル方式のウルトラリニア接続とすることで、出力40Wをキープしています。
今となってはさほど気になるスペックではありませんが、当時としてはハイパワーなものでした。

ドライバ回路においては、リークムラード型と命名されたカソード結合回路をとしています。
上下のゲインにアンバランスが発生するデメリットを回避して、良い面だけを上手く強調することができるのは、非常に有能な設計といえます。
さらに、増幅度の大きい6AQ8を採用しすることで、プレート抵抗を上下同じとしてもアンバランスにならないというのも、大きな特徴の1つです。

LUXKIT A3500は、幅465mm×高さ168mm×奥行206mmで、質量16.0Kgとなっています。
別売りの50CA10・CRチューブ・キットや、付属のボンネットが、そのサウンドとともに、歴史を感じさせてくれます。
古き良きアンプの魅力が凝縮されたモデルといえるでしょう。