「まさか！」という高額買取。ハイエンドメーカーLUXMAN MA-88

長い歴史の中で数々の名機といわれるアンプ製品を送り出してきたLUXMAN(ラックスマン)から、1993年にデビューしたモノラルパワーアンプがMA-88です。

この時代には音源のデジタル化が進化の兆しを見せ始めており、MA-88はその新時代に対応するパワーアンプとして設計されたのです。

各段に搭載された真空管にもそれぞれこだわっており、初段に12BH7Aはゆとりのある音の再現を可能にします。
ドライバー段の6CG7は、優れたドライバビリティを発揮する真空管です。
そして出力管は、歪率を抑えたKT88を採用しました。

また、デジタル音源に適した仕様となっているスピーカーに対応すべく、出力管の接続を5極管とし、位相回転の発生を抑えています。
そして5極管接続において、プレートとスクリーングリッドを分離し、スクリーングリッドには専用の電流を用いました。
これにより、安定した動作や真空管への負担軽減を図ったのです。
その他、電源トランスはケースで保護され、各段の巻き線とヒーターの干渉を防ぐ構造とするなどの工夫で、安定感のある電源供給を可能にしています。

一見、デジタル化の時代に真空管アンプというとアンバランスな印象も受けますが、鳴らす音はデジタルにも十分対応できる整ったバランスを持っています。
また音は厚みや立体感が感じられ、LUXMANならではの魅力も残しているのです。