


LUXMAN MQ68Customの魅力と真実に迫る
1972年にLUXMANは野心的な無帰還方式ステレオパワーアンプMQ-60Cを発表しましたが、長年培ってきた負帰還(NFB)による技術を捨て去ることはなく、1978年に無帰還とNFBの選択が可能というMQ68Customを発売しました。
この「革新と伝統」が両立したMQ68Customの出力菅にはMQ-60Cと同じNEC製50CA10が4本採用され、出力トランスには新型のOY15-6KHPが搭載されています。
初段には3極菅接続された6267、ムラード型回路の位相反転段には6240Gが採用され、背面パネルには無帰還とNFB(16dB)が切替えられるスイッチを設置。
ドライバー回路には切替え時のゲイン差を無くすためのアッテネーターも挿入されています。
定格出力はNFB(16dB)時で30W×2、無帰還時で25W×2となっており、組み合わせるスピーカーの能率や音楽ソースによって切替え可能です。
カタログでは無帰還方式であることが全面的に謳われ、NFBをかけるのは「ちょっと気分を変えて、NFBアンプの音質を楽しむことができる」と付け足しのように書かれていましたが、当時のオーディオファイルは2種類の音質をまさに真剣に聴き比べていたことでしょう。
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