「まさか！」という高額買取。ハイエンドメーカーMartin Logan CLSII z

1989年、マーティンローガンは静電型のピュアリズムを極めたCLSIIを発表し、1992年にさらに改良を加えたCLSII zを誕生させました。

低域にコーンウーハーを採用せず、静電パネルのみで全域を担当させるCLSIIは、エレクトロスタティックの性質上、パネルに埃が付きやすいという問題を抱えていました。
マーティンローガンは定期的に掃除機で埃を吸い取ることを勧めていましたが、長年に渡る付着によってスピーカーの能率が下がることもあり、ユーザーの中にはパネルを外して丸洗いする者も出てきました。
CLSII zでは無信号入力時での静電パネルへの帯電が自動でストップされ、埃の付きにくさではCLSIIより遥かにメンテナンス性が向上しています。

カスタマーサービスとして、当時の日本代理店によるCLSII zバージョンのパネル交換も行われていて、埃問題が予想以上にシリアスだったことが窺われます。

CLSII zではメンテナンス性向上以外にも、音質面での細かい改良も加えられており、特に低域でのレスポンスが向上しています。

フレーム色はブラック、ウォルナット、メープル、ライトオーク、ダークオークから選ぶことができ、マーティンローガンが独自開発したETCスパイクも付属しています。

CLSII zはメンテナンスを続けながら、現在も愛用しているユーザーが多いモデルで、エレクトロスタティックの幽玄な音像は今だに彼らを虜にして離さないようです。