「まさか！」という高額買取。ハイエンドメーカーMcIntoshのアンプC100A

McIntoshのフラッグシッププリアンプとして1997年に発売されたC100でしたが、同年に早くも改良を施したC100Aが登場します。

信号系と電源系に分かれたデュアルシャーシ（筐体）はそのままですが、フロントパネルの刻印がC100のままなので、外観からC100とC100Aを区別することは不可能でしょう。
しかしながら、ボリューム機構を中心にしっかりと内部チューニングが施されており、もし中古品を探す場合でもこの「Aバージョン」を選んだ方が確実に音質的な満足感を得られます。

具体的なチューニングによる効果は、ボリュームのデジタルコントロールのアッテネーターが改良されたことにより、ノイズフロアが下げられて全体のSN比が110dBに向上したことと、MCカートリッジ用のトランスが新設計されて、より高品位なレコード再生が可能となったことです。

C100は発売当初からSN比の良さが評判で、ハイスピードやワイドレンジと言った現代のプリアンプに求められる特性を獲得していましたが、SN比がさらに向上したC100Aではまさに無音の背景からサウンドが立ち上がるようで、リスナーは巨大なデュアルシャーシの存在すら忘れてしまうほどでした。
C100Aの価格はC100に比べ5万円ほどアップしましたが、それ以上の価値があるアップグレードだったと言えるでしょう。