Musical Fidelity A1は、1984年に販売され、品格と煌きを見事に表現するインテグレーテッドアンプの頂点として君臨していたアンプです。
決してパワフルとはいえない出力でありながら多くのユーザーの支持を獲得し、アンプとしては異例のロングランとなったらプリメインアンプであり、当時を知る方の要望に答えて復刻版も登場するほどの人気でした。

全段純Aクラス動作となっているのが特徴で、出力は20W+20W(8Ω)と当時としてはハイパワーなものとなっていました。

電源部には大型トロイダルトランスと40,000μFの電解コンデンサーをマウントしています。
高調波歪率は0.5%未満(8Ω、定格出力時)ととても低く、クリアなサウンドを得ることが可能です。
MCヘッドアンプを搭載しているのも特徴的で、Phono MCで200μV/120Ω、Phono MMで2mV/47Kω、CD、Tuner、Aux、Tapeで200mV/47kΩの入力感度となっています。
他にも、消費電力も85Wとあまり電気量も気にせず使用できるのも、当時のパワー重視であった時代では画期的なものであったといえるでしょう。

A1のサイズは、幅408mm×高さ60mm×奥行249mm、質量5.5Kgとなっています。
ブラックを基調としたカラーリングと、書体も昔ながらのものが刻印されていていますが、普遍的なデザイン性で飽きることなく使用することが可能です。
リーズナブルな価格もあいまって、今なお手元に置いておきたくなるアンプです。