Musical Fidelity A370は、厳選されたMOS-FETを用い、クオリティを高めたステレオパワーアンプとして、1987年に販売がスタートしました。
Musical Fidelityとしては古い機種になりますが、この時代背景においてパワーステージにMOS-FETをクイントプル・プッシュプルでマウントたチャレンジは「画期的！」と称賛を得ました。

Musical Fidelity A370は音楽信号の98%をAクラス動作させることが可能であり、パワフルな動作を実現します。
低NFB高速サーキットを導入しているのも特徴的で、音質改善に寄与しています。

内部構造は電源部から完全に独立したツインモノコンストラクションのデザインであり、500W超大型トロイダルトランスを左右で独立させ、合計200,000μFのコンデンサをマウントしていますが、ノイズ対策も取られているので、安定感という点でも高いパフォーマンスを発揮します。
内部配線に目を向けると、オリジナルのLC-OFCを採用しており、この様な細かな配慮も、Musical Fidelity A370のグレードを高いものとした要因の1つでしょう。

A370のサイズは、幅482mm×高さ330mm×奥行314mm、質量 40Kgと重量感があります。
ただ、見た目は非常にスタイリッシュで、古臭さを感じさせないものとなっています。

消費電力はピーク時で2,500Wと少々高めですが、その代わり常に最高のパフォーマンスを安定して発揮できるアンプに仕上がっています。