OCTAVEより2013年に発表されたHP300SEは、同社のリファレンスプリアンプ「Jubilee」を基本ベースに設計されたモデルです。
ラインステージ初段にECC81、次段に6N6、最終増幅段には半導体回路を採用したハイブリッド設計で、ゲイン調整が3段階で行えるようになっています。

別筐体の外部電源が用意されており、社内製造の最適化されたトランスなどによって低ノイズ化を実現し、トラブル時には出力端子と内部回路を切り離して、本体へのダメージを防ぎます。
外部電源の制御回路には、ソフトスタート機能も搭載され、真空管の寿命を10年にまで引き上げています。
また、バッファを経由したモニター出力端子もあり、ヘッドフォンアンプに接続することもできるほか、アナログファンに向けてMC対応フォノモデルもラインナップされました。

現役モデルだけあって、ホームシアター用途としてAVアンプからの入力をパイパスする機能もあり、高音質と多機能を両立している点が特徴のモデルです。
真空管と半導体のハイブリッド設計だけあって、サウンドには色彩感とトランジェントが両立し、金属筐体の現代スピーカー相手でも、「音を楽しく」鳴らすことができます。