1986年、OCTAVE社創業と同時に発表されたプリアンプHP500は、15年以上に渡ってロングセラーを続け、OCTAVEを代表するモデルとなりました。
2003年にドイツのハイエンドオーディオ雑誌「Stereoplay」の25周年記念に発売されたのが、HP500のリファインモデルであるこのHP500SEです。

出力段に5極管のEF184を2本使用することによって、ライン出力における広範囲の帯域幅（0.2Hz〜2.3MHz、6dB）を実現。
電源部は、別筐体になっており、MOSFETトランジスタを採用して、高電圧電源安定化を図っています。
この他にも、ブロックコンデンサの蓄電容量増加や高性能ショットキーダイオードの整流回路によって、電圧のノイズレベルを300μV以下にまで低減し、出力ステージで103dBもの優れたSN比を実現しました。
また、使用するパワーアンプやスピーカーに応じて、適切な音量調節ができるゲイン切替え機能も搭載したほか、高品位なMM/MCフォノイコライザーを搭載したモデルも用意され、仕上げはブラックとシルバーの2種類から選ぶことができます。

現在においても、高い評価を受けるHP500のリファインモデルというだけあって、HP500SEのサウンドは非常にクリアで、SN比の良さが感じられます。
多くのオーディオファイルがトランジスターアンプとの比較試聴を繰り返すも、結局は、色彩があり音楽を生き生きと鳴らすHP500SEに軍配をあげるのです。