2010年に発売されたV70SEは、OCTAVEのプリメインアンプシリーズの中核機種で、片チャンネルに6550を2本採用し、5極管プッシュプル動作させることで、連続出力70W+70Wのパワフルさを誇ります。

OCTAVEの他アンプ同様に、KT88やEL34などへの真空管交換ができ、バイアス調整はフロントパネル上の操作によって簡単に行えるようになっています。
OCTAVE独自の電源管理や保護回路システムも搭載され、10分以上の無信号状態でECOモードのスリープ状態に入れることで、真空管の消費電力を大幅に軽減しました。
また、真空管によるアナログ再生を熱望するオーディオファイルに向け、MM/MC対応フォノイコライザーを搭載したモデルもラインアップされています。

サウンドは、下位モデルのV40SEに比べて、スケール感やサウンドステージの広さで上回り、もはやセパレートアンプの領域に入っていると言っても過言ではないでしょう。
ボリューム専用のリモコンも付属し、97万2000円のプライスは破格と言ってもよく、OCTAVEの真髄をV70SEによって体験することができます。
もしも予算に余裕があるなら、外部強化電源「BLACK BOX」か「SUPER BLACK BOX」を加えてみることにより、透明度とサウンドステージを、大幅に向上させることが可能となります。