TRIODE TRX-P3MはTRV-M300SEをマイナーチェンジした、純A級300Bパラレルシングル・モノラルパワーアンプです。
TRV-M300SEと同様に出力管300Bを自己バイアス方式としているため、面倒な調整が不要で簡単に300Bの交換ができるのが特長です。
また、直熱管特有のハムノイズ対策として、トップパネルにハムバランサー調整穴を取り付け、シャーシを開けずにハムバランスの調整ができる構造になっています。

入力にバランス入力とアンバランス入力の2系統を備えており、プリアンプとの距離が離れている場合は、バランス入力に切り替えることで対応できるようになっています。
しかし、バランス入力の場合はトランジスタ集積回路で信号を変換する必要があるため、純粋な意味での真空管アンプとは言えなくなります。
ですので、本機をアンバランス入力のみで使用する真空管マニアも多いようです。

TRV-M300SEではドライブ段に12AX7を使っていましたが、TRX-P3Mではそれを12BH7に変更し、強力なドライブ電圧を出力管に供給して、さらなる性能アップをはかっています。

主なスペックは、定格出力20W（8Ω）、入力：RCA PIN×1、XLR/バランス×1 （スイッチ切替え式）、出力：6Ω/8Ω/16Ω、入力感度800mV、入力ゲイン切替え付き： 0，－3，－6dB、周波数特性10Hz～60kHz（－1dB、－3dB）、SN比89dB以上、外形寸法：W176（幅）×D440（奥行）×H200（高さ）mm、重量15kgとなっています。