YAMAHA　AX-2000Aは現在でも評価の高いA-2000シリーズの最終、最高級モデルとして発売されたモデルです。
当時流行していたD/A搭載はせず、アナログの最良を極限まで追いながらも、ピュアオーディオであることをこだわり抜いたフラグシッププリメインアンプとなっています。
造られた時代がバブル絶頂期だったこともあり、現在実現するのは不可能と言っていい程の贅沢な造りとなっています。

独自の回路であるMEGA-SNをベースとしたMEGA-ダイレクトイン回路を採用することでトータルゲインを確保しつつもSN比を大幅に向上しています。
また、パワーアンプ部はHCA回路によるA級動作を採用することで、アイドリング電流に依存することなくデュアルTr2個のシンプルな構成でピュアA級動作を可能としました。インスピーダンスに左右されることのない高いドライブ能力には圧倒されることでしょう。

内部構造としては、各回路をブロック単位でシールドした銅メッキシャーシ、回路基板を左右対称に配置、入出力切り替え部には経年劣化を防止するためのFETによる完全電子化を行うなど、ノイズの発生や品質劣化を防ぐ心遣いも行われています。

サウンドの傾向としては、CAシリーズから続く温かみに包み込まれるようなものとなっており、まったく聴き疲れしません。
バブル期最後の高級アンプと言っても過言ではない仕上がりを、是非お愉しみください。