YAMAHA YPC-1は同時期に発売されたステレオパワーアンプ「MX－D1」との併用を想定し造られたパッシブコントローラーです。
アンプやトーンコントロールなどの増幅回路を経由せず信号が最短化されることで、音質の劣化を最小限とすることを実現しました。

さらに、音量を-100dBまで絞り込んだ状態でも誤差1dB以内を保証する真鍮ケースの連続可変アッテネーター、接点抵抗5mΩ以下のロータリーセレクタースイッチなど、高純度の信号転送を実現するためにシンプルで無駄のない経路を実現しました。
また、入力には5系統の入力切替（RCAアンバランス）、出力には2系統（パラレル、RCAアンバランス）を備えています。

筐体はピアノブラックアルミ製のフロント＆サイドパネルと銅メッキ鋼板製インナーシャーシを採用しており、「音質を高める」ということを第一に考え造られていることが伺えます。
見た目にもかなり高級感があり、スタイリッシュで美しい仕上がりとなっていますが、部品ひとつひとつにも価格以上の豪華さを感じさせるのは流石YAMAHAと言えるでしょう。

MX-D1との併用をお薦めはしますが、それ以外のパワーアンプと合わせても遜色ない、素直で魅力的なモデルとなっています。