1961年に発表されたELAC Miracord 10Hは、フルオート機能を搭載した西ドイツ製ハイエンドモデルのターンテーブルです。
アメリカでも人気を博した本機には、オートチェンジャー機能も採用されており、ボタンひとつでLP版のレコードを連続で聴くことができ、SP版なら10枚を切り替えの手間なく鑑賞できるという優れモノです。

駆動部分には特殊な素材を使用することで、切り替えの際にも滑らかな動作が実現しました。
また、レコード盤の回転ムラを抑えるために、外周回転式ヒステリシスモーターを使用しています。

スピードは4段階に調整可能で、針圧調整は、カウンターバランスと付属の簡易針圧計を用いて行うシステムが搭載されました。
リアルで低音域や中音域が豊かに響く再生音なので、1940～1970年代の音楽を好むユーザーに向いているほか、しっかりした芯の太さもありながら、同時に繊細さも持っているので、クラシック音楽にも向いているでしょう。

シャーシのデザインはシンプルで、機能的な美しさが際立っていることに加え、オートチェンジャーの動作を見る楽しさも加わるため、スペシャルな製品としての存在感は類を見ません。
手動への切り替えも可能なので、好みの使い方で高音質の音楽を味わうことができるという、ドイツの職人技が光るこのELAC Miracord 10Hは、中古でも安定した価格で推移しています。