「まさか！」という高額買取。ハイエンドメーカーJBL L101

4343や4344などスタジオモニタースピーカーのイメージが強いJBLのスピーカーですが、創立者ジェームス・B・ランシングの当初の思いは「家庭のリビングに馴染む、美しく音のよいスピーカーを作りたい」というものでした。
それを具現化したのが「パラゴン」や「ハーツフィールド」といった家具調デザインの美しいスピーカーで、1960年半ばに登場したL101もその系譜に連なるモデルと言ってよいでしょう。

L101はランサー101とも呼ばれ、外観では白い大理石の天板と組格子のグリルが特徴で、ユニットはシンプルな２WAYのバスレフ型で、高域に通称「蜂の巣ホーン」のLE175DLH、低域に355mmコーン型LE14A、磁気回路にはアルニコを採用しています。

天板の大理石は見た目だけでなく、エンクロージャーの共振を抑える役目もしています。
同じ家具調の「パラゴン」などと比べ、ランサーは幅440×高さ580×奥行320mmと小ぶりで、日本の家庭によく馴染むことから、非常に人気がありました。

またサイズに似合わず豪快な音を出すため、当時全盛期だったジャズ喫茶のメインスピーカーとしても活躍していました。

1986年にはJBL社の創立40周年を記念して、ランサーの復刻版モデル「S101」も発表されています。