Pioneer H-Z1は電圧増幅部と非直線性吸収回路からなるスーパーリニア回路を採用したパイオニア渾身のMCカートリッジ用ヘッドアンプです。
二段階切替が可能なゲインと、4ポジションカートリッジロードにより細かな設定を可能としています。
Pioneer製品の中では非常に珍しいヘッドアンプであること、さらに発売当初19万円という価格設定も話題となりました。

ローノイズFETを採用することでSN比を大きく向上させ、カレントプッシュプルの駆動によってFETの非直線性を打ち消し、歪のない優れた特性を得ました。

プリント基板には高周波特性に優れたガラスエポキシを取り入れ、銅箔には280μmの純度99.99%の無酸素銅を採用しています。
それにより直流抵抗を従来の約12%までにも減らし、インダクタンスも大幅に軽減しました。

また、電源コードの導体にも無酸素銅を採用することで優先率の向上を図り、非直線性歪を大幅に低減しました。
それらを包む絶縁体にはポリエチレンとポリ塩化ビニールによる二重絶縁構造を取り入れることでコード鳴り等の導体振動も防止しています。

筐体はアルミ削り出しヘアライン仕上げとなっており、天板はガラス製となっています。
男心をくすぐる様な見た目に、うっとりしてしまいます。