「まさか！」という高額買取。ハイエンドメーカーPIONEER S-5000TWIN

S-5000TWINはPIONEERのバーチカルツイン機種の最高位と評価されている名スピーカーである。
1987年発売の「S-55TWIN」を原点とするバーチカルツイン方式はツイーターを中心に2つの同一性能ウーファーを上下に配置することで低音がツイーターから出ているかのように聞こえ、それにより音声感をリアルに引き出し、これまで聞こえなかったような細かな音までを再現することが可能となった機種。
上下に配置されたウーファーにはALCC（アルギン酸コンポジットコーン）振動板を採用し、アラミド繊維とパルプを混抄して作る振動板にアルギン酸繊維を撚り合わせることで馴染みを良くし、結合を強めることで剛性の向上と高い内部損失を得ることを可能にした。

ツイーターには全結晶質ダイヤモンド振動板の3cm口径ドーム型ツイーターを搭載。
従来あったダイヤモンドコーティングのものではなく、ダイヤモンド100%の多結晶からできているため硬質なダイヤモンドの特性が存分に生かされ、とてもクリアな高音域を再現することができた。

外観はウォールナットの突板貼りとなっており、通常のオイルフィニッシュにさらに入念に研磨することで更に美しく深みのある仕上がりに。
また本機の特徴であるバーチカルツインはウーハーとツィーターとの相互干渉による指向性の乱れを指摘する人もいるが、その一方で２台のウーハーの微妙な位相の違いがもたらす低域が伸びたような音場感に人気がある。