「まさか！」という高額買取。ハイエンドメーカーFidelity Research

Fidelity Research社は、GRACE DESIGN社でカートリッジとトーンアーム の開発に携わっていた池田勇氏が、1963年にカートリッジ、トーンアームの専門メーカーとして設立し、1985年に倒産するまで数多くの画期的な名品を生み出した伝説的な会社です。

創業初期の製品であるFR-1は、磁芯を使用しないMC型カートリッジで、繊細かつ滑らかな音を紡ぎだすことから瞬く間にオーディオ・ファンの心を捉え、アームFR24とともに長らくFidelity Research社の屋台骨を支えました。
その後、カートリッジ、トーンアームともに改良が重ねられ、カートリッジではMM型にも着手し、FR5、FR6、FR101とラインナップを拡充。

トーンアームでは1976年にステンレス鋼採用のダイナミック・バランス型FR64Sを発表しました。
精緻な造り込みと感度の良さが絶賛され、オーディオ機器メーカーとしての地位を確固たるものとし、セールス的にも大成功を納めています。

クラフトマンシップに溢れる高品質のFidelity Research社の製品は、会社自体が20年ほどしか存続しなかったことから希少価値も高く、オーディオ・ファンのあいだで根強い人気を誇っています。